用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

周期ゼミ

周期ゼミ(periodical cicada)とは、北米に生息し、13年または17年に一度、決まった年にまとまって地上へ出てくるセミの仲間(Magicicada 属)。出現年には、狭い地域に数十億匹があふれることがある。

多くのセミは、幼虫として地中で数年過ごしたのち、毎年少しずつ成虫になって出てきます。ところが周期ゼミは、地域ごとに「群れ(ブルード)」がまとまり、決まった年にほぼ一斉に羽化します。日本でおなじみのアブラゼミやミンミンゼミが毎年こつこつ出るのとは、出方がまるで違います。

「まとめて出る」ことの意味

一度に大量に現れると、鳥や小動物が食べきれないほどの数になります。これは「捕食者を数で圧倒して、食べ残された個体が子孫を残す」戦略の一つと説明されてきました。同時に、この突発的な大量出現は、まわりの生きものにとって一時的な“食べもののかたまり”になります。2023年には、この大発生をきっかけに鳥が食べるものを切り替え、森の食物網が短期的に揺れたとする研究が Science 誌に報告されました。

読むときの注意

周期ゼミは北米に特有のグループで、その大発生をめぐる研究の結論を、毎年出る日本のセミにそのまま当てはめることはできません。「セミが生態系を揺らす」という話に触れたときは、それが周期ゼミの話なのか、毎年のセミの話なのかを区別して読むと、誤解を避けられます。

補足:周期ゼミの大量出現は北米固有の現象。観察された食物網への影響は、その特殊な出方と結びついている点に注意。