用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

プレプリント

プレプリント(preprint)とは、査読を受ける前の段階で公開される論文原稿。

研究の速報として広く使われる一方、扱いに注意が要る情報源です。査読には数か月から年単位の時間がかかることもあり、その前に成果を共有し、いち早く議論の俎上に載せる手段としてプレプリントが定着してきました。

利点

最大の利点は速さです。査読を待たずに公表されるため、研究者は最新の成果にいち早く触れ、フィードバックを受け取れます。分野によっては、公開されたプレプリントに寄せられる指摘が原稿の改善や追試のきっかけになり、研究のスピードそのものを押し上げる役割も果たしています。誰でも無料で読めることが多く、所属機関にかかわらず最新の知見に触れられる点も、開かれた科学を支える利点として挙げられます。

注意

一方で、専門家によるチェックをまだ受けていないため、方法や結論が後で修正・撤回されることがあります。センセーショナルに見える結果ほど、慎重に受け止めたいところです。とくに医療や健康に関わる話題では、査読前の結果が独り歩きすると混乱を招きかねません。報道や引用の際は「査読前」であることを明記し、断定を避けるのが誠実な扱い方とされています。

補足:arXivやbioRxivなどのサーバーで公開される。同じ研究でも、査読を経た最終版と内容が異なる場合がある点に注意。