用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

バイオスティミュラント

バイオスティミュラント(biostimulant)とは、植物がもともと備えている力を引き出して、乾燥・高温・塩害といった環境ストレスへの耐性や生育を高めることを狙った資材の総称。植物調節剤とも呼ばれます。

整理のしかたとしては、狙う相手で分けると分かりやすくなります。農薬は害虫や病原菌といった外敵に働きかけます。肥料は植物に足りない栄養そのものを与えます。バイオスティミュラントはそのどちらでもなく、植物自身の応答のしかたに働きかけます。

気候変動対策としての位置づけ

水不足による不作が現実の問題になるにつれて、作物に乾燥耐性を付与する資材の開発が求められるようになりました。品種改良や遺伝子組換えと違い、既存の作付けに散布で足せる点が実務上の利点とされています。

境目が曖昧で、制度も国ごとに違う

「植物自身の力を引き出す」という定義は、成分でも作用機構でもなく狙いによる区切りなので、どこまでを含めるかは論者によって幅があります。海藻抽出物や微生物資材のような由来で語られるものから、今回のように標的分子が特定された低分子まで、性格の異なるものが同じ言葉で呼ばれます。規制上の扱いも国や地域によって差があり、研究として効果が示されることと、実際に畑で使えるようになることの間には制度の関門が残ります。

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