用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

位相応答曲線

位相応答曲線(phase response curve, PRC)とは、周期的に繰り返す動き(発光、拍動、神経の発火など)をしている系に外から短い刺激が加わったとき、次の周期が本来の予定よりどれだけ早まる、または遅れるかを、刺激が来たタイミング(位相)ごとにまとめた関数。

タイプIとタイプII

刺激がどんなタイミングで来ても早まる方向にしか働かない形はタイプIと呼ばれます。いっぽう、刺激のタイミングによって早まる側と遅れる側の両方が出る形はタイプIIと呼ばれ、神経細胞や体内時計など、多くの生物の同期現象で見られます。タイプIIの系は、刺激の強さや相手との位置関係に応じて速くも遅くもなれるため、安定して足並みをそろえやすいとされています。

何に使われるか

位相応答曲線は、個々の要素(1個の神経細胞、1匹のホタルなど)の反応の規則を、群れ全体がそろっていく現象と結びつける橋渡しとして使われます。刺激への反応を実験で測ってこの関数を求めれば、どんな条件でそろいやすく、どんな条件でそろわないかを、数式やシミュレーションで確かめられるようになります。

補足:ホタルでは、東南アジアのPteroptyx属で先に研究が進んでいた一方、北米のPhoturis frontalisで位相応答曲線が実験的に測られたのは2026年に報告されたのが最初とされる。