パルサー。
パルサー(pulsar)とは、高速で自転しながら電磁波のビームを両磁極から周期的に放つ中性子星。ビームが地球の方向を向いたときだけ観測され、灯台のような規則正しい点滅として現れる。
名前は「脈打つ星(pulsating star)」に由来します。正体は、太陽ほどの質量を都市ひとつぶんほどの大きさに押し込めた超高密度の天体である中性子星で、大質量の恒星が超新星爆発を起こした後に残る芯にあたります。自転周期はミリ秒単位のものから数秒単位のものまで幅があり、特に自転が速いものは「ミリ秒パルサー」と呼ばれます。
なぜ点滅して見えるのか
パルサーの磁極から放たれるビームは、多くの場合、自転軸そのものではなくそこから傾いた方向を向いています。そのため星が自転するたびに、ビームは灯台の光のように空を掃きます。地球がその軌跡の延長線上にあるときだけ、周期的なパルス(脈動)として電波などが観測されます。自転周期がきわめて安定しているため、パルサーは天然の高精度な時計として、重力波の間接的な検出や相対性理論の検証にも使われてきました。
惑星を連れているパルサーもある
パルサーの周りに、惑星ほどの質量しかない天体が回っている例もごくわずかに知られています。伴星から物質を奪って自転を加速させた「ミリ秒パルサー」の一部は、強い風や放射で伴星を蒸発させることがあり、こうした系は「ブラックウィドウ(黒後家)」型と呼ばれます。ただし、伴星がどのような経過をたどって現在の姿になったのかは、系ごとに解明の途上にあるものが多くあります。