強化学習。
強化学習(reinforcement learning)とは、正解を教え込むのではなく、行動して得られる結果(報酬)を手がかりに、より良い判断を試行錯誤で学んでいく機械学習の一種。
あらかじめ「この入力にはこの答え」と正解ラベルを与える学習(教師あり学習)とは違い、強化学習では、あるやり方を試し、その結果が良かったか悪かったかというフィードバックを受け取りながら、少しずつ振る舞いを調整していきます。ゲームAIやロボットの制御、推薦システムなどで使われてきた考え方です。
仕組み
学習する主体(エージェント)が環境に対して行動を選び、環境から返ってくる評価(報酬)を見て、次はどう動くかの方針を更新します。ここで欠かせないのが「探索」と「活用」のバランスです。今わかっている一番良い手を使う(活用)だけでは伸びず、あえて別の手を試す(探索)ことで、より良い選択肢に気づけます。ただし探索にはリスクもあり、本番の作業を乱さない範囲でどれだけ試すかが設計の勘どころになります。
使われ方と注意
近年は、量子コンピュータの制御を絶えず整える用途など、物理装置の運用に組み込む例も報告されています。もっとも、強化学習が得意なのは「試して評価できる」問題であり、良い報酬をどう定義するか、探索が現場を壊さないかといった前提の設計しだいで結果は大きく変わります。「AIが自ら学んだ」という表現に触れたときは、何を報酬に、どこまでの範囲で学んだのかを確かめると、話の輪郭がはっきりします。
補足:強化学習は万能ではない。報酬の設計しだいで意図しない振る舞いを学ぶこともあり、適用範囲と前提条件を見極めることが重要。