用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

掩蔽

掩蔽(えんぺい、occultation)とは、大きく見える天体が、その背後にある天体を観測者から見て完全に隠す現象。

「大きく見える」は実際の大きさではなく、見かけの大きさ(視直径)です。差し渡し27キロの衛星が、直径12,742キロの惑星を隠すことも起こります。近いものは大きく、遠いものは小さく見えるためです。

わかること

隠れ始めと現れ終わりの時刻を精密に測ると、手前の天体の位置・形・大きさを詰めることができます。背後の天体が星のように点として扱える場合、隠される瞬間の光の変化から、手前の天体の縁の形や、大気・環(リング)の有無を調べる手がかりが得られることもあります。同じ現象を離れた複数の場所から観測すると、手前の天体の輪郭を線として復元できます。

混同されやすい言葉

一方が他方の影の中に入るものは食(eclipse)で、月食がその例です。小さく見える天体が大きく見える天体の面を横切るものはトランジットと呼ばれます。見かけの大きさがほぼ等しい天体が重なる日食は、食の側に分類されます。

補足:観測者の位置によって、同じ時刻に掩蔽になる地点とならない地点が分かれる。「どこから見たか」を伴わない掩蔽の記述は成立しない。