用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

クエーサー

クエーサー(quasar)とは、銀河の中心にある超大質量ブラックホールへ大量の物質が落ち込むときに、その手前で猛烈に輝く現象。宇宙でもっとも明るい天体のひとつ。

名前は「準恒星状電波源(quasi-stellar radio source)」に由来します。発見当初、点のように見えて星(恒星)のようでありながら、実際にはきわめて遠い天体だったことから、この呼び名が付きました。正体は、活発に物質を飲み込んでいる時期の銀河の中心核です。

なぜそんなに明るいのか

ブラックホールそのものは光りませんが、吸い込まれていくガスは中心に近づくにつれて円盤状に渦を巻き、摩擦や重力エネルギーで高温になって強い光を放ちます。この輝きは、周りの銀河全体の数百〜数千倍にもなることがあります。あまりに明るいため、遠く離れていても——つまり宇宙のごく初期の時代からでも——観測できる「灯台」の役割を果たします。

初期宇宙を探る手がかり

遠いクエーサーの光は、それだけ昔の宇宙の姿を伝えます。もっとも古いクエーサーを見つけることは、最初の超大質量ブラックホールや銀河がいつ・どのように生まれたのかを探ることにつながります。ただし、そこから見積もられるブラックホールの重さや明るさは、観測データをモデルで解釈して導いた推定値である点には注意が必要です。