用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

トランジット

トランジット(transit)とは、惑星が主星の手前を横切り、主星がわずかに減光する現象。

系外惑星を見つけ、その大気を調べるための、最も重要な観測手法のひとつです。惑星そのものは暗くて直接見えなくても、主星のわずかな明るさの変化を通じて、その存在や性質を推し量ることができます。

わかること

惑星が主星の前を横切ると、主星の一部が隠れてわずかに減光します。この減光の深さは惑星と主星の大きさの比を反映するため、惑星の大きさの手がかりになります。減光がくり返す間隔からは公転周期が分かります。さらに、横切る間に主星の光の一部が惑星の大気を通り抜けるため、その光を波長ごとに分ける透過分光で、大気に含まれる成分を調べることもできます。

限界

この手法で見つけられるのは、地球から見て主星の手前をちょうど横切る配置にある惑星に限られます。傾きがずれていれば手前を横切らず減光も起きないため、検出できません。そのため、この手法で見つかる惑星は宇宙にある惑星の一部にすぎない点にも留意が必要です。また、得られる大気の情報は観測データをモデルで解釈して導いたものであり、惑星の姿を直接“見た”わけではありません。

補足:手前の通過を「トランジット」、惑星が主星の背後に回り込む通過を「セカンダリー・エクリプス」と呼び、後者は惑星自身の放射を調べるのに使われる。