用語辞典 — ツギノテ。SCIENCEGLOSSARY

ラグランジュ点2(L2)

ラグランジュ点2(L2)とは、太陽と地球(正確には太陽と、地球・月の共通重心)を結ぶ線を、地球の外側へ延ばした先にある、重力と公転の釣り合いが取れた位置のひとつ。

地球からおよそ150万キロ、太陽と反対の方向にあります。この位置に探査機を置くと、太陽と地球、両方の重力と探査機自身の公転がちょうど釣り合い、地球とほぼ同じ周期で太陽の周りを回り続けられます。そのため、姿勢を保つための燃料をあまり使わずに定位置にとどまれます。

なぜ観測機器が集まるのか

L2は常に太陽と反対側にあるため、太陽・地球・月をまとめて背中側に置きやすく、望遠鏡の観測面を安定して低温・暗黒に保ちやすい位置です。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡や、ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡など、赤外線を扱う観測装置がここに置かれるのは、熱や光をさえぎりたいという理由が大きく関わっています。

厳密には「点」ではない

地球と探査機の距離はほぼ一定に保たれますが、正確には釣り合いの位置そのものにとどまるのではなく、その位置を中心にした軌道(ハロー軌道やリサージュ軌道と呼ばれる)をゆるやかに回っています。ぴったり静止できる一点ではないため、探査機は姿勢や軌道を保つための燃料をわずかに消費し続けます。

補足:太陽と地球(および他の天体の組み合わせ)には、力学的に釣り合いが取れる点が複数あり、L1・L2・L3・L4・L5と呼び分けられる。地球観測衛星が使う静止軌道とは別の概念。